ある会食でスペシャルに高級な日本料理店でごちそうになる機会があった。

出てくる食材はどれも旬のもので一流、料理もお酒もホスピタリティも店の設えもすべて一流。

で、お米料理が2品登場した。

1つが、鯖の棒寿司。
1つが、松茸ごはん。

お米の品種を聞くと、
鯖の棒寿司は、千葉県産ふさおとめ。
松茸ごはんは、新潟県産こしいぶき。

驚いた。
なぜなら、いずれもいわゆる高級米ではないから。

「魚沼コシヒカリです」とか言うんだろうなあと思いながら質問しただけに不意打ちをくらった。

特に新潟県産こしいぶきは、ホームセンターで安売りされていたりするので、まさか国産松茸とコラボレーションしていると思わなかった。

そして、このお店が食材に対して、愛とリスペクトを持って向き合っていることがひしひしと伝わった。

同時に、私は世間のお米の値付けや位置づけに引っ張られていたのだと気づかされた。ごめん、ふさおとめちゃん、こしいぶきちゃん。

これだけ全国の良き食材を集めているお店なのだから、きっとお米もあらゆるお米の中からこの2品種を選んだに違いない。

ブランドや世間の評判に引っ張られず、自分の目利きで食材を選ぶ。こういうお店が増えたら、今は埋もれているおいしいお米たちに出会える機会が増えるだろうなあ。

1つ後悔しているのは、ふさおとめとこしいぶきを使っている理由を聞けなかったこと。すごくすごく聞きたかったけど、慣れない高級なお店で物怖じしてしまった柏木。

再び食事に行って質問したいけど、いったいいくらかかるのかわからず、なかなか再訪できないでいる。

(柏木智帆)