飲食店に入ってメニューを開く。

お酒を飲む場合は、まずは最初のページに登場する「本日のおすすめ」や「季節メニュー」や「前菜」から料理を選ぶのが一般的なんだろうと思う。

でも、ついついメニューを後ろからめくって「食事メニュー」を選びたくなる。

まずは、〆のごはんに何を食べるか決める。おむすびか、焼きむすびか、お茶漬けか、白ごはんか、卵かけごはんか、土鍋炊きごはんか。〆のごはんを決めてから、そこに向けて他の料理を決めていく(ときにはごはんを食べながら飲む)。

たとえば、〆で卵かけごはんを食べるならば、出汁巻卵は注文しない。〆で銀杏と百合根の土鍋ごはんを食べるならば、銀杏の塩炒りは注文しない。〆でバッテラを食べるならば、青魚の刺身は注文しない(バッテラはお酒が進んでしまい〆にならない)。

すべてはおいしくごはんを食べるため。料理を食べながらも、お酒を飲みながらも、常に〆のごはんのことが頭にある。

(柏木智帆)