現代のライフスタイルに合わせた経木を販売している「SHOKUDESIGN」代表の佐藤小夜子さんと会ったとき、経木の匂いの話題になった。

SHOKUDESIGNの経木を製造しているのは、群馬県の「阿部経木店」。アカマツを使っているので、木の匂いが食品に移らない。さらに、弁当独特の匂いを適度に吸い取ってくれる。

一方で、私のおひつはヒノキなので、ごはんはヒノキの香りがちょっぴり気になる。日本料理店やカウンターは、ヒノキじゃないほうがいいのではと勝手に心配になる。

「崎陽軒」のシウマイ弁当の経木の蓋は、ごはんにほのかに木の匂いがするけど、強烈な匂いじゃない、ごはんの水分を程よく吸ってくれるので、ごはんが冷たくてもおいしい(シウマイ弁当ふたの匂いをかいで、黒ごまがいったごはんを食べるだけで満足)。

小夜子さんによると、「今半」の弁当も、「551蓬莱」の肉まんの下に敷いた小さい経木も、きっと同じ。

老舗の弁当や肉まんの根強い人気を支えているのは、食べ終わったポイッと捨てられている経木なのかもしれない。

(柏木智帆)